FabMeetup Nagoya vol.13に登壇しました

名古屋芸術大学でこの1年間取り組んだEdible Classroomの活動について、FabCafe Nagoyaが主催するFabMeetupにてお話しさせていただきました。

「都市の『分解力』を問い直す──食・農・微生物の視点から」というタイトルのもと、当日は分野の異なる5名の登壇者がそれぞれの活動について10分間のショートプレゼンテーションを行いました。

スピーカーは、株式会社ロフトワークの岩沢エリさん、糀屋三左衛門の村井裕一郎さん、株式会社BIOTAの伊藤光平さん、名古屋工業大学の北川啓介さん、そして小粥でした。

岩沢エリさん(株式会社ロフトワーク)
村井裕一郎さん(糀屋三左衛門)
伊藤光平さん(株式会社BIOTA)
BIOTAさんがつくる、菌糸ダルマ
北川啓介さん(名古屋工業大学)

それぞれのプレゼンテーションの内容については、FabCafe Nagoyaさんのブログにてとても丁寧に紹介してくださっていますので、ぜひご覧ください。
https://fabcafe.com/jp/magazine/nagoya/250130-fabmeetup-vol13

最後は全員でクロストーク。「分解力のある都市をどのように実現できるのか」について議論しました。専門分野は異なりますが、都市、分解、微生物といったキーワードで緩やかな繋がりが見えてきました。

高層ビルやアスファルト、鉄道など、人工物が密集している都市においても、微生物というのは存在していて、目に見えないけれども私たちと共生しています。ただ、都市は微生物にとって必ずしも居心地のよい環境とは言えません。

発酵食品を製造する糀屋三左衛門・村井さんや都市の微生物多様性に着目するBIOTA・伊藤さんのお話を伺って、微生物の存在や彼らの営みを知ること、そして彼らにとっても住みやすい環境を作ることで、人間にとっても多くのメリットがあると改めて気づきました。彼らとより良い関係性を築くことができれば、都市環境でも物質の分解を含む循環を構築することができそうです。

また、微生物による物質分解だけでなく、概念としての「分解」というプロセスは、自然の一部として生きる私たち人間の営みを、できる限り循環型へとしていくために必要不可欠です。あらゆるものを消費し尽くしてしまうのではないかという危機感にあふれる現代社会において、今後より一層、この「分解」という視点を意識していくことが、我々全員に求められている気がしました。

さらに人と人との関わり、精神的な面においても分解、すなわち解像度を上げて他者と関わることが豊かなコミュニティをつくるためのコツになるかもしれない、と感じました。

企画をしてくださったFabCafe Nagoya の森田さんの開催後記も必読です。
https://fabcafe.com/jp/magazine/nagoya/250130-fabmeetup-vol13-reflection

photos by courtesy of FabCafe Nagoya