workshop at Kamoe Art Center “Make my TSUKUDANI Diary”

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鴨江アートセンター主催 かもえのあさいちワークショップ「my佃煮手帖をつくろう」

テーマは「佃煮」。遠州地域では、浜名湖近辺で採れる魚介類を佃煮にして食べる伝統があります。ワークショップでは、そんな地元の素材や伝統食について、より身近に知ってもらうため、浜松市雄踏町の佃煮店・山長さんのご主人による、佃煮作りの実演を交えたお話を聴いたあと、【my佃煮手帖】を作っていただきました。


手帖の片面には6種類の佃煮のスケッチと食べた感想などレビューを書く欄を作りました。また、もう片面には佃煮の素材となる小魚やエビ、貝などの産地・浜名湖のマップをプリント。参加者のみなさんには、地図を見ながら山長さんのお話を聞いていただきました。昔は浜名湖に通じる都田川から土砂が流れてきて、それを取り除くために浜名湖の底の堆積物を取り除く「浚渫(しゅんせつ)」という作業を定期的にしていたのだとか。


今では、都田川にダムもでき、土砂が減ったこともあり、浚渫作業はされなくなりました。そのせいで水の動きや川からの栄養物の流入にも変化があり、浜名湖での小魚等の水揚げ量にも影響しているのでは、とのお話でした。山長さんのお話を聴き、改めて山、川、海はつながっているのだと認識しました。


また、ブームとしての「地産地消」の話題も。その土地のものをその土地でいただくという「地産地消」のアイデア自体は確かに素晴らしいものですが、昨今の水資源の減少に加え、高級なレストランやホテルが限られた素材を高値で買い取ってしまうことによる地元小売店への影響も、難しい問題です。生産者・加工店・小売店など、様々な人たちの利害があるので、一概にどちらが正しいとは言えませんが、いろいろと考えさせられるお話でした。


後半はみなさん、思い思いにスケッチをしていただき、個性ゆたかな「佃煮手帖」が出来上がりました。佃煮をしばし見つめ、スケッチをし、ゆっくりと味わって、感想をしたためる。佃煮に集中した120分でした。

client: 鴨江アートセンター / Kamoe Art Center
coordinate: 佐藤伸市 / Shinichi Sato
talk & demonstrate: 佃煮の山長 山田光男 / Mitsuo Yamada
facilitate & design : 小粥千寿 / Chizu Ogai

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