竹富島でサンゴに出会う

今年の年明けに沖縄県にある竹富島を訪れました。竹富島は八重山列島の島の1つで、人口も多く、空港がある石垣島から船で15分ほど。島の周囲は約9kmと、歩いて散策できるこじんまりとした島です。

3泊4日の滞在中はちょうど今年一番の冷え込みらしく、南国の暖かさはほとんど感じられない曇り空の日が続きました。

それでも、島の自然風土はやはり本州のものとはまったく異なり、植物や海辺のサンゴの、個性的な造形の美しさに惹きつけられます。

竹富島はそれ自体がサンゴ礁が隆起してできた島で、海岸に行くとサンゴのかけらがあちらこちらに落ちています(※持ち帰り禁止)。

ところで、初めて知りましたが、サンゴは植物ではなく動物なのだそうです。まったく動かないイメージだったので、ちょっとびっくり。動物プランクトンを食べて消化しているそうです。

そして、1つの個体が分裂してどんどん増殖していくので、1つのサンゴの塊はいわばクローン。遺伝子的には全く同じということです。クローンというと、哺乳類などにあてはめると禁断の領域ですが、微生物や細菌、一部の植物や動物の間では何万年、何億年前から営まれてきた行為ということ。生物はそれぞれに最適な方法で繁殖して、種の命をつないできたんだな、と竹富島のサンゴを見ながらふと思いました。