去年の10月から3ヶ月間、京都市立芸術大学のプロダクトデザイン専攻の実習を担当させていただきました。
課題は「単位」。学生にとっては「単位」といえば、卒業のための単位以外には思い浮かばない感じでしょうが(笑)、課題ではもっと広い意味で「単位」を考えてみよう、ということで、授業をスタートしました。
「単位」というのは、「ものごとの尺度」であり、すなわち、「ものごとをある側面から切り取る」ことだと思います。これからの世の中に、こんな「ものごとの見方」があったらいいんじゃないか、こんな風にものごとの価値を可視化できたらいいんじゃないか?という問いかけを、学生一人一人が考え、デザインに落とし込んでいくということを期待。
別の言い方をすれば、「ストーリー」を考え、モノやツールとして「デザインする(ビジュアル化する)」という練習でもあります。デザインというより、編集者的な意味合いが強いかもしれません。
今回は私自身も初めて「教える」立場となり、いろいろと勉強になりました。
助言は必要だけど、すべてを言い過ぎてもいけない。あくまで考えるのは学生本人たち、ということを意識しながら、専任の先生方のサポートもあり、なんとか進めてきました。
来週は最後のプレゼン。
学生たちがどんな結論に至ったか、楽しみです。
写真は10月末の大学構内の風景。紅葉がきれいでした。