静岡大学 地域フィールド科学教育センター 訪問記3

最後に、最近作ったばかりという、「ツリーウォーク」に登らせていただきました。「ツリーウォーク」とは、木の上のほうを観察するための、足場。高木樹など、高いところの葉や枝は、地上からではなかなか観察できないため、こういった足場を組んだり、クレーンを使ったりして観察するそうです。

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こんなに高い所から木を見たことはなかったので、なかなか新鮮でした。上に行くにつれ、景色が変わっていきます。フィールドセンターの方の説明によれば、木の上の方と下の方では、葉のつき方や厚さが違ってくるそうです。一番上のほうは、日差しを直に浴びるため、葉は少し重なり合ったり、真上ではなく少し斜めを向いていたりして、日光の量を調節しているのでは、ということです。逆に、下の方の葉は、少ない日光量を効率的に吸収するため、葉同士が重なる部分は少なく、また、葉の表面が真上を向いています。

前回書いた、「植生の更新」もそうですが、植物というのは、身動きがとれない分、こうやって細かな調整をして、まわりの環境に適応しているのだなー、と改めて感じました。適応能力があるって、生きていくためにはとても重要なことですね。

静岡大学 地域フィールド科学教育センター 森林生態系部門