今、制作中の作品は天竜川の流域で生育した木を集めたものです。このプロダクト(プロジェクト)は、制作されたもの自体よりも、材料を集めることに意義がある、というか、手間がかかっています。
天竜川流域なので、もちろん水源は諏訪湖。というわけで、この一年、木を求めて諏訪湖から、飯田、伊那、そして静岡県の天竜などへ出かけて、地元の森林組合や材木屋さんから木を分けていただきました。
6月には諏訪近辺の材木屋さんを2件回りましたが、どちらもご主人が天竜川沿いの道を通って浜松に時々来る、とか昔浜松に住んでいたとか、浜松とつながりのある方々で、川の流れを通して縁のようなものを感じました。
川は物理的に地域を横断して流れ、地域同士を繋げていると思うと、「流域」という地域概念はとても理にかなったものに思えます。普段、都会(平野部)に住んでるとこういう感覚はなかなか持ちにくいのですが、川沿いに旅をしてみると、少しだけ、流域のスケール感に近づけるような気がします。