なまこ

大学で一緒に仕事をしているYさんから、「なまこ、食べますか?」とメッセージが。

Yさんは業務の傍ら、大学内や自宅で野菜作りや日本ミツバチの養蜂などをしている、とても多才な方。Edible Classroomの活動として関わった栄のSLOW ART CENTER NAGOYAの屋上菜園の苗植えから日々の管理、収穫などいろいろと手伝っていただいた。

いつも自分が作った野菜や採った蜂蜜などをお裾分けしてくれるのだが、今回はなまことは!守備範囲が広すぎて、唸ってしまった。

とりあえず頂けるものはありがたく頂く性格なので、「ぜひ!」と返信。次の日、大学の冷蔵庫に塩水と体長20センチほどのなまこさんの入ったジップロックを発見した。想像より大きかった。Yさんに無事に受け取った旨連絡すると、「まだ生きているので早めに処理してくださいね〜」とのこと。

ぱっと見ではよくわからなかったが、おおー、生きてるのか、と思い、トートバッグの中に保冷バッグに入れたジップロックを静かに収め、電車に揺られて家まで帰った。途中、このバッグの中に生きたなまこが入っているなんて、誰も思わないだろうな、などと考えると、なんだか奇妙な気持ちになった。

家について、早速なまこさんを捌く。人生で初めてなので、捌き方をネットで検索し、恐る恐る刃を入れる。普段、自分で殺せないものはなるべく口にしないことにしているのだが、なまこはなかなか際どかった。

無事にお店などでよく目にする感じの状態まで加工することができ、ほっと一安心。やはり、命をいただくというのは、緊張することだった。